学生向け 好きとエシカルを両立!応援消費の始め方
学生の皆さんにとって、「好き」なものや「応援したい」と思う対象は、日常生活において大きな存在かもしれません。特定のアーティスト、スポーツチーム、あるいは身近なお店やブランドなど、その対象は様々でしょう。エシカル消費と聞くと、難しく考えがちだったり、「意識が高い人がするもの」といったイメージがあったりするかもしれません。しかし、実はこの「好き」や「応援したい」という気持ちが、エシカル消費を始める素晴らしい入り口となるのです。
この記事では、皆さんの「好き」や「応援したい」という気持ちを活かして無理なく手軽に始められるエシカル消費の形、「応援消費」についてご紹介します。
応援消費とは何か?
応援消費とは、商品やサービスを選ぶ際に、単に機能や価格だけでなく、提供している企業やブランド、生産者、あるいはその製品が作られた背景にあるストーリーや取り組みに共感し、応援したいという気持ちを持って消費する行動を指します。
例えば、
- 環境問題に積極的に取り組んでいる企業の製品を意識的に選ぶ
- 適正な価格で生産者から購入しているフェアトレード認証のコーヒーを買う
- 被災地の復興を支援する商品を選ぶ
- 地元の小さな商店や生産者を応援するためにそこで買い物をする
といった行動が応援消費に含まれます。
これは、エシカル消費の考え方と非常に近いものです。エシカル消費は「倫理的な消費」と訳され、環境や社会、地域、人に配慮した消費行動全般を指します。応援消費は、このエシカル消費を、「応援」というポジティブで身近な気持ちを入り口として実践する方法と言えるでしょう。
学生が応援消費を始めるメリット
時間や予算が限られている学生の皆さんにとって、応援消費を始めることにはいくつかの具体的なメリットがあります。
- 手軽に始められる: ゼロからエシカルな商品を探すのではなく、既に「好き」という気持ちがある対象からスタートできます。既存の関心を深掘りするだけなので、敷居が低いと感じやすいでしょう。
- 消費に意味と満足感が生まれる: 単にモノを買うだけでなく、「応援している」という気持ちが加わることで、消費行動自体に深い意味や満足感を得やすくなります。これは精神的な充足感につながります。
- 情報の入手がしやすい: 好きな対象であれば、その対象に関する情報を日常的にチェックしていることが多いかもしれません。企業の取り組みや製品の背景にあるストーリーなども、比較的容易に調べられる可能性があります。
- 長期的な視点でお得になる場合も: 応援したい気持ちがあるからこそ、その製品やサービスを大切に扱い、長く利用しようという意識が芽生えます。結果的に買い替えの頻度が減ったり、無駄な買い物を減らしたりすることにつながり、長期的な節約になる可能性もあります。また、応援している対象によっては、ファン向けの特典やイベントなどが用意されていることもあります。
- 安心感につながる: どのような場所で、誰によって作られたか、といった背景が分かることで、安心して製品を選ぶことができます。
エシカル消費というと「我慢する消費」のように捉えられることもありますが、応援消費はむしろ「好きを深め、楽しみながら」実践できる消費の形と言えるでしょう。
学生のための応援消費 簡単な始め方
では、具体的にどのように応援消費を始めたら良いのでしょうか。難しいことは何もありません。今日からすぐに試せる簡単なステップをご紹介します。
ステップ1:まずは「好き」を振り返ってみる
皆さんが普段から関心を持っているもの、応援したいと思っている対象をリストアップしてみましょう。
- よく買うブランド(洋服、化粧品、食品など)
- お気に入りのカフェや飲食店
- 好きなアーティストやクリエイター
- 地元の商店街や特定の地域
- 関心のある社会問題や環境問題に取り組む団体
どんな小さなことでも構いません。まずは自分が既にポジティブな感情を持っている対象に目を向けることが大切です。
ステップ2:「好き」の背景を少し調べてみる
リストアップした対象について、少しだけ背景を調べてみましょう。インターネット検索や公式ウェブサイト、SNSなどが情報源となります。
- そのブランドやお店は、どのような素材を使っているのだろうか?
- 製品はどこで、どのような人たちによって作られているのだろうか?
- 環境問題や社会問題に対して、どのような取り組みをしているのだろうか?
- 地元の活性化に貢献しているだろうか?
全てを詳細に調べる必要はありません。「へぇ、こんな取り組みをしているんだ」といった発見があるだけで十分です。
ステップ3:応援したいポイントを見つける
調べた情報の中から、自分が「これなら応援したいな」と感じるポイントを見つけましょう。
- リサイクル素材を使っているところが素晴らしい
- フェアトレードで生産者をサポートしている姿勢に共感する
- 障がいのある方の雇用を生み出しているのが応援したい
- 売上の一部を環境保護団体に寄付しているのが良いと思った
完璧な企業やブランドは存在しないかもしれません。大切なのは、その対象の全体像を見て、自分が共感し、応援したいと思える具体的な取り組みを見つけることです。
ステップ4:その「応援したいもの」を意識して選んでみる
次に何かを買うときやサービスを利用するときに、ステップ3で見つけた応援したい対象を意識して選んでみましょう。
例えば、
- 次に洋服を買うなら、応援したいブランドのものを探してみる
- 休憩でカフェに行くなら、フェアトレードコーヒーを提供しているお店を選んでみる
- 買い物の際に、地元の生産者の農産物を優先してみる
いつもの行動の中で、少し選択肢を変えてみることから始められます。全てを切り替える必要はありません。無理なく、できる範囲で実践することが継続の鍵です。
ステップ5:(できる範囲で)応援の気持ちを表現する
もし機会があれば、応援したい気持ちを表現してみるのも良いでしょう。
- 購入した商品やサービスについて、良い点をSNSで紹介する
- お店の人に「応援しています」と伝えてみる
- 友人に勧めてみる
こうした行動は、応援したい対象への直接的なサポートになるだけでなく、皆さんの周りにもエシカル消費に関心を持つきっかけを与える可能性があります。もちろん、こうした発信は必須ではありません。自分のペースで実践することが最も重要です。
まとめ:応援消費は、あなたの「好き」を社会に良いことへ繋げる力
応援消費は、「意識が高い」といった特別なことではありません。皆さんが既に持っている「好き」という自然な気持ちを、少しだけ環境や社会に配慮した選択に結びつけることです。それは、難しいルールや我慢を伴うものではなく、むしろ日々の消費に新たな楽しさや意味を与えてくれるものです。
時間や予算が限られる学生生活の中でも、今日ご紹介した簡単なステップからなら、きっと無理なく始められるはずです。自分が応援したいと思う対象を見つけ、その製品やサービスを選ぶという小さな一歩が、未来の社会をより良くすることに繋がっています。
皆さんの「好き」の力を活かして、エシカル消費を楽しみながら実践してみてはいかがでしょうか。